終了 田中麻記子「sweet chakra」

 

 

 

次回の展覧会
 
田中麻記子 「sweet chakra」
 
会期:2013年8月27日(火)〜9月8日(日) 
 
オープニングレセプション:8月28日(水)18:00〜22:00 
壮行会&クロージングライヴ:9月7日(土)詳細下記
 
 
 
 
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「crystal haze 」2012年 498x650mm パネルにパステル、鉛筆 ©Makiko Tanaka
 
 
 
 
モノクロームの洞窟から抜け出し、
喉元でより意識的に光を感じると 
後頭部から 複雑な なないろが 湧き出てる 
それをパレットにして なまの にんげん や 
オブジェを デッサンする
そうすることによって モノクロの超現実と、
どこかでつながりはしないだろうかの、実験。 
 
田中麻記子
 
 
 
TRAUMARIS|SPACEでは、この秋より文化庁派遣在外研修員としてフランスに滞在する美術作家、田中麻記子の渡仏直前となる個展を開催します。
 
田中がこれまで描いてきたのは、作家と等身大の若い女性の、日夜刻々とゆらぎ、変化していく夢や理想郷を描いた情景です。現実と幻想の中間世界を、シュルレアリスムの手法でオートマティックにとらえ、デリケートな鉛筆やパステルの細密画に表現してきました。 
 
シュルレアリスム芸術に強く影響を受けた田中は、20世紀にシュルレアリストたちによって再発見され、1960年代に文化施策として復刻されたフランス・パリ近郊の奇想庭園に、近年新たな創作のヒントを見い出しました。
それは「夢の具現化」「幻想と現実の錯綜する場所」としての庭園と森であり、その写真や模写からイメージを発展させていく手法でした。
 
庭園は、四季を通じて刻々と造り替えられる人造の楽園です。そのデザインと構造には、造園された当時の人々にとっての理想郷と、その後の時代の人々の理想や夢が反映されています。
20世紀の庭園建築と都市計画の歴史のなかでも、この奇想庭園への着目と再評価は特異な現象であり、そこにはヨーロッパの人々を支配してきたキリスト教的世界観から逸脱し、より複雑怪奇な人間心理の探求を目指した、モダニズムのあだ花ともいえる精神的背景を見ることができるでしょう。
 
フランスでの研修において、田中はこの庭園と森の細部に分け入り、年間を通した風景の変化、植物の剪定や植え替え、訪れる人々の様子などをつぶさに観察し、撮影・模写する計画です。それによって、人間の意識下に潜む「理想と現実の混濁」に肉迫し、新たに湧きおこる創作のモチベーションをとらえようとしています。
 
渡航前に仕上げた新作では、さらに生身の人間らしい視点で眼前にあるものをとらえ、ふさわしい色をほどこすという、絵画的にはベイシックな方法を試み、虚実のあわいにある絵画世界を探っています。
彼女のなかで湧きあがるモチーフや物語の断片以上に魅力的なのは、画面をあまねく満たする濃厚な甘い「匂い」。ときに楽器の音色のように震え、女性のみならず、すべての大人のロマンティシズムに響くことでしょう。
 
ぜひともご来場いただき、各種メディア、ブログ、Facebook、Twitterなどで、広報周知にご協力をよろしくお願い申し上げます。
 
 
TRAUMARIS アートプロデューサー・ライター
住吉智恵
 
 
● 会場
 
TRAUMARIS|SPACE 
〒150-0013 渋谷区恵比寿1-18-4 NADiff A/P/A/R/T 3F  
TEL 03-6408-5522 月曜休 
火〜土16:00-24:00(日曜14:00-22:00)
info@traumaris.jp
http://www.traumaris.jp
 
 
 
●プロフィール
 
 
田中麻記子  Makiko Tanaka
 
1975年東京都生まれ。
2013年9月より文化庁派遣在外研修員としてフランスに滞在予定。
 
 
おもな個展:
 
2013  「plus profond」hpgrp GALLERY」東京(東京)
2012  「Aurora vs Portrait」hpgrp GALLERY」東京(東京)
2011  「Colour Spell」 hpgrp GALLERY」東京(東京)
2011  「Toile et Papier」 新宿髙島屋10階美術画廊(東京)
2010  「Pink cave / Black ray」ギャラリーエム(愛知)
2010  「Le pollen」 hpgrp GALLERY 東京(東京)
2009  「Les sirènes ~人魚さま~」Mizuho Oshiroギャラリー(鹿児島)
2009  「kiwi & guava」GALLERY at lammfromm/ lammfromm The Concept Store(東京)
2009  「ROSE TUNING」hpgrp GALLERY東京
2008  「wink」 ギャラリーエム(愛知) 
2008  「sign/kehai」 hpgrp GALLERY 東京(東京)
2008  「La deuxieme chambre」 東京日本橋髙島屋6階美術画廊X(東京)
2007-2008  「La chambre」 新宿髙島屋10階美術画廊(東京)
2007  「Lesson:1」Mizuho Oshiro ギャラリー(鹿児島)
2007  「Le musee des actrices~女優博物館~」
2007  H.P.FRANCE WINDOW GALLERY/MARUNOUCHI(東京)
2006  「escape from fantasy」 GALLERY MoMo (東京)    
2006  GALLERY at lammfromm/ lammfromm The Concept Store(東京)
 
 
おもなグループ展
 
2011  「The Fruits of Adventures」 ツァイト・フォト・サロン(東京)
2011  「Our Favorites Part.2 -Photographs and Paintings-」 ツァイト・フォト・サロン(東京)
2010   「SUMMIT OF THE SIX」Vanguard Gallery (上海)
2009   「neoneo展 Part2 [女子] 」高橋コレクション日比谷(東京) 
2009   「第12回岡本太郎現代芸術賞展」川崎市岡本太郎美術館(神奈川) 
2007   「日本現代芸術祭」ヘイリ芸術村(韓国)   
 
 
受賞
 
2009年 第12回岡本太郎現代芸術賞入選
 
 
コミッションワーク / プロジェクト / その他
 
2009  髙島屋店舗にて鉛筆画作品をモチーフにデザインされたゆかたを発表。
2009  「髙島屋 第五十七回 上品會」鉛筆画作品をモチーフにデザインされた着物を発表。
2007~  ファッションデザイナー”harcosale”とコラボレーションし”harcosale with maki”にて作品発表
 
 
書籍
 
千葉由美子「アーティストの可能性を広げる」『Life is Art. Art is Life. アートで生きる』
2010年3月23日 pp.92-99
 
 
定期刊行物
 
「「音楽」のように体感する、絵画 田中麻記子展sign/kehai」『アート・トップ』2008年5月号 pp.100-101
「現代美術の歩き方 今月の一品」『美術の窓』2008年3月号 p.109 
「HAPPY BRANDING 2007 band 1 ハルコセール」『STUDIO VOICE』OCTOBER 2007 VOL.382 p.140
「CONTEMPORARY ART REVIEW 現代美術のみかた/田中麻記子~女優博物館~」『美術の窓』2007年5月号 P.146
 宮村周子「ART&ENTERTAINMENT/田中麻記子個展 『女優博物館』」『SWITCH』 No.4 vol.25 2007年4月p.191
 宮村周子「art/今月のアートなお買い物 田中麻記子のネイル・アート」『marie claire』No.47 2007年4月号 p.128
 宮村周子「Gallery Review/GALLERY at lammfromm」『美術手帖』2006年12月号 P.255
 
 
カタログ
 
田中麻記子「3’P’C」『マリー・アントワネット』発行:アートデイズ、2007年 pp.70-71
 
 
インターネット / マガジン
 
住吉智恵「展覧会レーティング&レビュー 田中麻記子『Le pollen』」『ART it』
http://www.art-it.asia/u/reviewa6/iU7q0f3odtvXSB2pE9bw
 
 
 
●壮行会&クロージングライヴ
 
9月7日(土)
開場:18:30
開演:19:30
入場料:2000円(1drink込み)
 
出演:
 
鈴木亜紀
三村京子
狩生建志
耕造unit
 
 
出演者プロフィール:
 
 
鈴木亜紀(スズキアキ)
 
女子シングル自由型ピヤノ弾き語り。港町うまれの作詞作曲演奏者。
独自の視点で人や自然を見つめ、どこまでもオリジナルな詩とメロディーを
自由奔放なピアノに乗せて歌う。写真、文筆、スペイン語翻訳など、
表現手段は音楽のみにとどまらない。
国内ではピアノがあれば『ラーメン屋でもふぐ料理屋でも』出かけていって歌う、
精力的なライブ活動のほか、国外での活動では、2006年アルゼンチン国立図書館にて
写真展とリサイタルを行い、現地新聞にその世界観について『現代の女芭蕉』と称される。
 
 
三村京子(ミムラキョウコ)
 
‘08年『東京では少女歌手なんて』、’10年『みんなを屋根に』を自主制作。詩人/サブカル評論家・阿部嘉昭氏や詩人・杉本真維子氏らとコラボして楽曲制作。ベーシスト・船戸博史氏をサウンドプロデュースに。
ルーツ音楽からストレンジメロディまで、Jポップにはない人間的な声で唄う姿は、カラフルな音楽性とともに幅広いファンを魅了した。
 
 
狩生建志(カリウケンジ)
 
作曲。活動歴10年の8人バンド「俺はこんなもんじゃない」で、独自の音楽を追究(ギターを演奏)。3枚のアルバムを発表、米ツアaーをおこなう。また「KK」「KK2」の二枚のソロアルバムではコラージュ、フォーク・ロック的な音楽を志向。近年はCMやイヴェントの音楽を多数制作。
https://sites.google.com/site/kariukenji/
 
 
耕造unit (コウゾウユニット)
 
zycos, con season のDr, kohzo komori による特別ユニット
http://kohzoblog.blog129.fc2.com/
 
 
 
 
 
 
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「B-BOP」2012年 332x240mm パネルにパステル、鉛筆 ©Makiko Tanaka