2012年12月アーカイブ

 

 


名和晃平 
Direction|TRAUMARIS

 

 

会期:2013年1月9日(水)~2月3日(日)
   オープニングレセプション:
   1月9日(水)19:00〜22:00

会場:TRAUMARIS|SPACE
協力:SCAI THE BATHHOUSE、SANDWICH

 

 

_OMP2335_1.jpgのサムネール画像

 


TRAUMARISでは、2004年以来2回目の、名和晃平の新作展示を開催します。

2012年、韓国のアラリオギャラリーと大阪・うめだ阪急で発表した新しいペインティングシリーズ「Direction」が壁面を埋め尽くし、同じく新作彫刻「Trans」のトルソーがその空間にたたずみ、さらに当スペースのシンボルともいえる「BEADS」の若鹿がその展示空間を眺める、という設えとなります。

重力だけに従うという斬新な手法で、一定方向に向かって、正確にパラレルなストライプを描き出す「Direction」。これはある意味で、三次元空間において人間の手で実現することのできる、究極の平面(二次元的)作品といえるでしょう。

また、ハリウッド映画など映像分野での開発がめざましい、触感デバイスを使った3Dモデリングシステムを使って彫刻される「Trans」。こちらはARから現実の空間へと物質が一足飛びにジャンプする感覚をそのまま造形化した、もっとも先鋭的な立体(三次元的)作品といえます。

さらに名和の作品世界のアイコンともいえる「BEADS」。生々しい剥製の鹿の表面をガラスビーズで覆うことによって、物質の像と光は幻惑的に屈折し、現実感は希薄になり、浮遊するような透明感が際立ちます。

このようにいくつもの異なる次元が交錯する空間が、そこで時を過ごす人の感覚をどのように翻弄するのか? カフェを併設したアートスペースならではの時間の経過をともなう展示を、じっくりと体験していただきます。

「Direction」「Trans」の個展形式のインスタレーションは、いずれも東日本では初公開となります。

 

TRAUMARIS アートプロデューサー・ライター

住吉智恵
 

 

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プロフィール

 

名和 晃平  Kohei Nawa

http://www.kohei-nawa.net/

 

1975年生まれ。大阪府出身。2003年、京都市立芸術大学大学院美術研究科博士(後期)課程彫刻専攻修了。1998年、英国王立美術院交換留学。現在、京都造形芸術大学准教授(総合造形コース主任)。

「ものの表皮」への意識から発して、感覚や思考のメタファーとしてのマテリアルを、独自の「PixCell 」という概念を機軸に、多様な表現に展開する。
2009年より京都・伏見区に創作のためのプラットフォーム「SANDWICH」を立ち上げ、自身の作品制作から、auのデザインプロジェクト「iida」や、ミュージシャンのPVやステージセット、COMME des GARÇONSとのコラボレーションまで、携わるプロジェクトは多岐にわたる。

近年の個展に『L_B_S』(メゾンエルメス8階 フォーラム、東京、2009)、『Synthesis』(SCAI THE BATHHOUSE、東京、2010)など。第14回アジアン・アート・ビエンナーレ・バングラデシュ2010最優秀賞。2011年には東京都現代美術館で男性アーティストとしては最年少で個展『名和晃平 – シンセシス』を開催。2012年9月に韓国のアラリオ・ギャラリー(ソウル/チョナン)で2つの個展を同時開催し、11月には阪急うめだギャラリーにて杮落しを飾る個展を開催するなど国内外で活躍。また、2013年春には、韓国・チョナンに大規模な屋外彫刻”Manifold”を設置予定。


主な個展

 

2000年 

“アニマズモ”、ギャラリーそわか、京都

2001年 

Art Synapse 2001 “名和晃平展”、ギャラリーマロニエ、京都

2002年 

“CELL”、ノマルエディション/プロジェクト・スペース、大阪

Kyoto Art Map、“名和晃平展”、ギャラリーマロニエ、京都

2003年 

“PixCell”、ノマルエディション/プロジェクト・スペース、大阪

“PixCell”、Studio J、大阪

“CELL -osmosis”、アップリンク・ギャラリー、東京

2004年 

“名和晃平展 —0409・サイエンスフィクション— ”、INAX ギャラリー2、東京

“名和晃平展 Catalyst”、ノマルエディション/プロジェクト・スペース、大阪

2005年 

“Drawings”、studio J、大阪

“第三回バレンシア・ビエンナーレ“、バレンシア

2006年 

“GUSH”、SCAI THE BATHHOUSE、東京

“AIR”、ノマルエディション/プロジェクト・スペース、大阪

2007年 

“PixCell”、IERIMONTIギャラリー、ミラノ

2008年 

“The poetry of bizarre”、ミロ美術館、バルセロナ

“TORSO”、ノマルエディション/プロジェクト・スペース、大阪

“PixCell”、Pekin Fine Arts、北京

“Cell”、GALERIE VERA MUNRO、ハンブルグ

2009年 

“CELL”、Vera Munro、ハンブルグ

“L_B_S”、メゾンエルメス8階フォーラム、東京

“Transcode”、ギャラリーノマル、大阪

2010年 

“Synthesis”、SCAI THE BATHHOUSE、東京

“第14回アジアン・アート・ビエンナーレ・バングラデシュ2010”、最優秀賞受賞。

2011年 

“名和晃平—シンセシス”、東京都現代美術館、東京

“GRID_Synthesis”、Bギャラリー、東京

2012年 

“Kohei Nawa – Trans”、ARARIO GALLERY、チョナン・ソウル

“Kohei Nawa – Trans | SANDWICH”、阪急うめだギャラリー、大阪


 

会場
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TRAUMARIS|SPACE
〒150-0013 渋谷区恵比寿1-18-4
NADiff A/P/A/R/T 3F 
TEL 03-6408-5522 月曜休

火〜土16:00-24:00(日曜14:00-22:00)

URL:http://www.traumaris.jp

info@traumaris.jp

 

 

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展示風景