2012年6月アーカイブ

 

 
 
 
 

 

 

わたしの記憶、たべてみませんか?

 

 

とてもいとしい時間がある

心がふくよかに満たされたり 穏やかに心惹かれていたり

だれかの言葉が心を揺らしたり、するとき

 

そんなとき わたしはできるだけ記憶に留めておきたくて

反芻する 何度も何度も その間にも薄れていく

できるならいつも鮮明に あの感覚を あの声を 空気を とりだしたい

そっと木の抽斗にしまっておきたい

 

だけどわたしたちは忘却する生き物で

わたしはなんとか言葉に書き留める

 

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言葉にした記憶を フードアーティストに食にしてもらいます

6つの記憶を それぞれ一口大に

 

あの日の色 景色 温度 質感 匂い 音 身体の動き…

言葉で浮かべ 見て 触れて 匂い 聴いて

ぱくり とたべる

 

 

目に見えないものはときどき 目に見えて

五感で感じられたり 質量をもって

なんだかぱくりっと食べてしまえる気がするのです

 

わたしがぎゅっとだきしめているきおくを だれかと一緒に食べてみたい

 

それはどんな味がするのでしょう

あなたはなにを浮かべるのでしょう

 

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2012.7.8 sun

14:00 / 14:15 / 14:30 / 14:45 (時間差での入場となります)

※14:00 満席となりました ありがとうございます

 

TRAUMARIS  
渋谷区恵比寿1-18-4 NADiff 3F
(www.traumaris.jp/)

会費:3300円(1ドリンク付) 

要予約 
定員:20名

予約:hyacinthus.kae@gmail.com

(件名を「キオクを、たべる」として、お名前・人数・
 ご希望の時間・連絡先を明記の上ご予約ください)

 

 企画:花衣 
フード:山フーズ

 

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mama! milk
 
Live in “TANGO”
 
 
 
 
日時:9月14日(金)
   開場 19:30 開演 20:00 2stages
 
料金:予約 /当日 3500円(+1ドリンクオーダー)
 
 
会場:TRAUMARIS|SPACE
   渋谷区恵比寿 1-18-4 NADiff APART 3F 
   03-6408-5522
 
 
 
 
TRAUMARISでは晩夏から初秋にかけて、京都よりmama! milkを迎え、南米アルゼンチンとウルグアイに生まれた音楽・タンゴをめぐる写真展の空間で、夏枯れの季節にふさわしい音楽をお贈りいたします。
 
写真家・森山大道が2005年に発表したシリーズ「ブエノスアイレス」から新たにセレクトした、光と影のイメージ。そしてウルグアイ出身の写真家、ダニエル・マチャドのタンゴ・レッスンやミロンガ(ダンスパーティ)をモチーフとした艶っぽいユーモア溢れる連作。
 
女、男、そしてバンドネオンの音色が巧みに絡みあい、離れては寄り添うその様子を、mama! milk独自の解釈で、甘美でほろにがい蜜のような音の世界に表現してくれることでしょう。
 
 
TRAUMARIS主宰・アートプロデューサー 住吉智恵
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

 


 

池田みどり「編む女の棲む長屋」

 

会期:7月20日(金)- 8月12日(日)
 

会場:TRAUMARIS|SPACE

 

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この度、TRAUMARIS|SPACE では、Nadiff a/p/a/r/t と同時開催で

フォトアートユニット「池田みどり」の作品をご紹介いたします。

TRAUMARIS|SACEでは、彼らの海外進出とユニット確立の契機となった

2007年の処女作『編む女の棲む長屋』を再構成して発表します。
 

またNadiff a/p/a/r/t では、好評発売中の特大ポスター

『I love you, I hate you. -すきよ、きらいよ-』の全貌をお披露目します。

あわせて新シリーズ『HEADACHE』の第一弾を発表します。

 

●7月20日(金)18:00-20:00

 オープニングパーティー:

 会場 Nadiff a/p/a/r/t

 

● 7月28日(土)18:00-20:00

 写真集『 I love you, I hate you. -すきよ、きらいよ-』出版トーク

 会場 Nadiff a/p/a/r/t

 ゲスト未定

 入場無料

 

 アフタートークパーティ 20:00-23:00

 会場 TRAUMARIS|SPACE 

 会費 1,500円(1ドリンク&フード)
 


● 8月5日(日)15:00-18:00

 池田みどりワークショップ『物語のあるポートレートのつくり方』 

 会場 TRAUMARIS|SPACE

 受講料 5,000円(1ドリンク付き)

 定員 15名(中学生以上)

 予約:info@traumaris.jp

 

 

『池田みどり』は、写真家の池田晶紀(いけだ まさのり)と
美術作家の三田村光土里(みたむら みどり)によるアート・ユニットです。

お互いの作品の背景にある潜在的な記憶をもとに、変化しても消えずに
残る街の空気や匂いを、不確かな物語の断片を演じる架空の女性を通し、
懐かしくも新しい、時空を超えたどこか遠い場所のファンタジーとして、
写真でドラマチックに視覚化してきました。

 

 

『編む女の棲む長屋』  *TRAUMARIS(3F)展示作品

 

2007年、「向島芸術計画」参加作品として、三田村光土里は東京下町の長屋に1ヶ月間滞在し、地元の人々から集めた毛糸で長い長いマフラーを編みました。墨田区京島は人々の努力によって第二次大戦の戦火から焼け残り、今も古い長屋や家屋が密集していますが、最近では急激な開発を避けることができません。

人々が着古した毛糸で長いマフラーを編むことは、町から消えてゆく記憶を再生させる試みのひとつでした。

作品に登場するのは下町の長屋に現れた架空の女性。そのポートレート作品を制作するべく、池田晶紀と三田村光土里は、無名の新人フォト・アート・ユニット「池田みどり」を結成しました。この作品は2008年、第8回国際写真トリエンナーレBacklight 08 “Tickle Attack”に選ばれ、フィンランドとポーランドを巡回。それを機に写真家「池田みどり」としての活躍の場を広げる事になりました。

 

 

『 I love you, I hate you. -すきよ、きらいよ-』

 

特大ポスターに続き、池田みどり写真集第2弾となる『 I love you, I hate you. -すきよ、きらいよ-』では、板橋区で50年以上、精密板金業を営む工場を舞台に、ミュージカル仕立てのラブ・ストーリーを写真でつくり上げました。

工場に初めて足を踏み入れたとき、日常から切り離された映画のセットの中にいるような、新鮮な感覚を味わいました。使い込まれた機械や、人々の作業の跡が残る場所には、働く人々の人生と日常の記憶が目に見えない気配(けはい)となり、どんな人生のドラマがその場所に折り重なってきたのだろうかと、さまざまな空想が膨らみました。

工場の中のそれぞれの部屋には、映画のセットや舞台美術とは違う、現実の人々の毎日が、何ひとつ調和を乱すことなく、自然に息づいている体温がありました。そこで池田みどりは、ラブ・ストーリーを演ずる男女の、人生の悲喜こもごもが交差する架空の舞台を、リアリティを持ったミュージカル・タッチの作風で、その場所に投影しようと試みました。

『I love you, I hate you. -すきよ、きらいよ-』は、異国のミュージカルや歌のタイトルにヒントを得て、揺れ動く男女の気持ちの情景を、ストレートに表現したタイトルです。

一見、殺風景にも見える工場の風景が、恋に落ちた男女のドラマを生き生きと演出し、日常と非日常のはざまを絶妙に描き出す相乗効果が、空間と役者の間に生まれました。そしてそれは、池田みどりが理想とする作品制作の、最高の舞台となってくれました。

 

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『HEADACHE』

 

新作『HEADACHE』では、1950年代ヨーロッパの小さな雑誌広告をヒントに、池田みどりはこれまでにない新しい世界観に挑戦しています。

三田村のみやげの古雑誌を眺めていた池田が、ふと目に留めたアスピリンの広告写真。だれの記憶にも残らないような、その地味な広告写真に魅せられた池田と三田村は、日常生活のどこにでも見られる女性の仕草に、物語のようなポートレートのような、不可解で独特なインパクトを見いだしました。

池田みどりという架空の人物は、こういった偶然の出来事の中からアイデアが生まれます。この作品は池田みどりの新しいシリーズのカバーとして、今後へと展開されます。

 

 

【池田みどり プロフィール】

 

『池田みどり』は写真家の池田晶紀(いけだまさのり)と美術作家の三田村光土里(みたむらみどり)によるアート・ユニット。お互いの作品の背景にある潜在的な記憶をもとに、懐かしく新しい風景を写真でドラマチックに視覚化する。

2007年、三田村光土里による滞在プロジェクト『編む女の棲む長屋』の写真作品制作を機に結成。2008年には第8回ヨーロッパ国際写真フェスティバル“Tickle Attack”に選ばれ、フィンランドとポーランドを巡回。欧州にも活動の場を広げる。

2009年には墨田区向島を舞台に制作した写真集『池田みどり』を出版。

2010年 はドイツの写真フェスティバル"Fotosommer Stuttgart 2010”に選ばれ出品。

 

 

池田晶紀 (いけだまさのり) 

 

写真家。

横浜生まれ。東京都在住。1999年、自ら運営していた「ドラッグアウトスタジオ」で個展を中心に活動を始める。

2003年よりポートレート・シリーズ『休日の写真館』で写真家としての創作、個展での発表。(現代美術製作所、東京都写真美術館ほか国内外で活動中)

2006年、代々木に個人スタジオ「ゆかい」を設立。親しみやすい性格とコミュニケーション能力が反映された写真作品は昨今注目を集め、展覧会以外にも、雑誌・書籍・広告で分野を問わず活躍。

2010年、個人スタジオを馬喰町へ移転し、オルタナティブスペースを併設、再び「ドラッグアウトスタジオ」の名で運営を開始する。

2005年 個展 『休日の写真館』現代美術製作所(東京)

2006年 『新進作家vol.4 Absolutely Private- ゼロ年代の写真論』東京都写真美術館(東京)

2008年 個展『太陽とみどり』KANZAN あきちギャラリー(東京)

2008年  『A PRIVATE HISTORY-Japanese Contemporary Photography』Victor Barsokevitsch Photographic Centre (フィンランド)

2010年 『SUNSET IN THE MORNING』MASTER PIPER(ロンドン)

2011年 個展『DOUBLE NATURE』ドラックアウトスタジオ(東京)

2012年 個展『DOUBLE NATURE』3331 Arts Chiyoda:3331ギャラリー(東京)

 

 

三田村光土里(みたむらみどり) 

 

美術作家。

愛知県生まれ。東京都在住。

私小説を読むように鑑賞者の記憶に呼応する『人が足を踏み入れられる3次元のドラマ』をテーマに、写真や映像、音楽など様々な素材を用いた空間作品を国内外の美術展で発表している。

2002 『Not so smooth』 資生堂ギャラリー (東京)

2003 『新進作家vol.2 幸福論』東京都写真美術館 (東京)

2005年、文化庁海外派遣芸術家(フィンランド)としてフィンランド3都市の写真センターを巡回個展。

2006年、個展『Green On The Mountain 』 ウィーン分離派館Secession

2008年 横浜トリエンナーレ同時開催個展『三田村光土里@ヨコハマ』を、廃駅となった横浜の東横線旧桜木町駅舎「創造空間9001」にて発表。

2009年、滞在制作個展『部屋の中の惑星で』府中市美術館。

2009年「DOMANI—明日—展」国立新美術館。

2010年、あいちトリエンナーレ共済事業においてパフォーマンス・インスタレーション『青い誘惑』を劇場空間で発表。

2011年 水戸芸術館現代美術センター『クワイエット・アテンションズ -彼女からの出発-』

    個展「I'm standing beside the water」Bambinart Gallery
 

近年では滞在制作によるアート・プロジェクト『Art & Breakfast』をストックホルム、東京、ベルリン、メルボルンで開催。

 

 

 

 

 

SPUMANTE

 

ナカヤマアキコ(写真と映像)

特別出品:三嶋りつ恵(ガラス)

 

会期:7月4日(水)〜7月15日(日)
 

7月7日(土)18:00〜21:00 
NADiff apart4周年 全館合同オープニング

 

* 7月6日(金)終日、7月8日(日)〜17:00
 イベントのため展示はcloseします。


 

 

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ナカヤマアキコは2002年より写真家/出版プランナーとして活動しており、
「蜜のあわれ」(原作:
室生犀星 写真:ナカヤマアキコ 小学館)では、
文学作品と自身の写真作品とが見事に響きあう世界を醸成しました
http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784093877275


TRAUMARISでは、いくつかのシリーズから、水中を泳ぐ金魚の連作を紹介します。
赤と黒の金魚のフォルムが水のなかでしどけなく崩れ、光が乱反射し、
泡がうごめく様子。フリル状の尾びれが、半ば水に溶けこみ、ぐにゃりとした
グラデーションとなって浮かびあがる、そのグロテスクで艶やかなゆらぎを、
真夏の訪れと共に、純粋な眼の快楽としてお楽しみ下さい。


また併せて、特別出品として
ヴェネチア・ムラーノ島でガラス作品を制作するアーティスト、
三嶋りつ 恵の小作品を展示いたします。 

ここではガラスのオブジェを、空気や水のような外見でありながら、
永遠に純粋、不変、硬質に固ま った造形ととらえています。
ガラスというソリッドな物質として凍りついた泡のきらめきは、
やわらかで 脆い生きものから生じたエロティックな泡と呼応し、
ひときわストイックに感じられるかもしれません。


 

Spumante きらめく(伊)

Spuma  泡(伊)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

And Zone 「と」の空間に火をつける 

ーそのあとに

上映会

7月6日(金)
 


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日時:7月6日(金)
   16:00〜 パフォーマンス映像の上映
   20:00〜 引き続きの上映とトークセッション
 

出演:泉イネ(美術家)、林道郎(美術批評家)、廣田あつ子(ダンサー)、
   中村恩恵(ダンサー・振付家)、Dance Sanga/清水美由紀 吉田真由美


会場:TRAUMARIS|SPACE(恵比寿NADiff apart 3F)   
   http://www.traumaris.jp


入場料:1000円(1ドリンク込み)

予約:info@traumaris.jp

 

 

「And Zoneー『と』の空間に火をつける」は、

美術家の泉イネ、美術批評家の林道郎、ダンサーの廣田あつ子、

ダンサー・振付家の中村恩恵とDance Sangaによる、

絵と言葉とダンスが「立体交差」するセッションです。

 

2011年夏、HIGURE 17-15 casで初めて試みたコラボレーションが、

2012年2月、上野の森美術館でさらに異なる領域の表現者を巻き込み、

「朝:時差の光」「昼:磁場の眺め」「夜:接触の淵」という、

3つのセッションが生まれました。

マティスの絵画の、軽やかに輪舞する女性たちの光景から

インスピレーションを得たそのパフォーマンスは、

アーティストたちが同じ時空を共有し、対話的パフォーマンスを重ね、

ささやき、共振、すれちがい、融合、切磋......と変化していく、

まさに「クリエイションの現場」そのものでした。

 

この夏、その3回のセッションの記録映像をパラレルで上映し、

トークによる新たなセッションをおこないます。

出演者がまとまった映像を見るのはこの日がはじめて。

現場では自分のポジションから見えなかった出来事をまのあたりにし、

また新しい、ささやかな「火」がつくことでしょう。

お客さまもダンサーも同じ時間と空間に在ることで、

予想を超えた愉しいことがおこるかもしれません。
 

 

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撮影 長塚秀人

衣装 成田久

リーフレットデザイン 菊地敦己

 

 

イネが中村恩恵さんを初めて視たのは、2年ほど前、紙の上でした。

ある舞台の写真に引き寄せられ、それを持ち帰り、制作部屋の壁に

しばらく飾り眺めていたことが、このダンスセッションの事の始まり…

 

時と経て、中村さんと出会い、Dance Sangaのダンサーや

廣田あつ子さんに出会います。

どういう事、もの、をつくるのか、という目的より先に、

お互いの持っている想像力をもっと直に知りたいが為にはじめた

ダンスと絵のセッション。

2011年6月にHigure17-15cas(日暮里)で最初の試み、

2012年2月には、旧知の西洋美術史/批評の林道郎さんによる

言葉の要素も含めて、上野の森美術館ギャラリーにて

And Zone -「と」の空間に火をつける- を試みました。

 

イネの他プロジェクト「未完本姉妹」の始まりにも位置する、

マティス/ダンスの前身といわれる「生きるよろこび」へ、

何時か舞い戻り、あの林の奥で輪舞する6人の女達が描かれた、

絶妙な絵を思い浮かべながら、このダンスと絵のセッションは

これからも様々な場所や人と出会い、その時々に姿を変えて

進んでいくような気がしています。

 

まだ事は始まったばかりなのです。

 

泉イネ(美術家)

 

 

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