プロフィール:
エピゾ・バングーラ Epizo Bangoura
ギニア共和国出身。フランス、アメリカ、オーストラリアで通算20年以上のキャリアを持つ、アフリカを代表するパーカッショニストの一人。アフリカンハープ、コラの名手でもある。
西アフリカの地域社会において、大きな尊敬と名誉を受けるジェリ(※グリオ)の家系に生まれ、幼少の頃からその音楽とダンスの才能は注目を浴びる。
80年代にコートジボワールに移住、名門『コテバ・アンサンブル』のメンバーとなり、プロミュージシャンとしての本格的な活動を開始。
以降フランス、アメリカ合衆国では、アフリカを代表するミュージシャン、サリフ・ケイタやモリ・カンテ、著名なジャズミュージシャンたちと多数共演を果たす。
ニューヨークにアフリカンドラムとダンスの学校Fareta Drum and Dance Schoolを設立し、多くの人々に西アフリカのドラムとダンスを学ぶ場所を提供する。
2008年夏、活動の拠点を日本に移す。今日まで、世界各地でライブパフォーマンスならびにドラムとダンスのワークショップを開催、伝統的なリズムに精通した、その類まれなる才能は行く先々で高く評価されている。
また、リズムとダンスの融合という強い信念のもと、ギニア国内外の様々なダンスカンパニーで活躍。のちに大統領に招聘され、国立バレエ団の指導に当たった経験をもつ。
※グリオ(Griot,フランス語):
マンディンカ語でジェリ(Jali)。西アフリカのマリ、ギニア等を中心に、広く存在する世襲制の職業的音楽家・口承伝承者のことをいう。
文字の代わりに、演奏や歌、語りを通して後世に伝承してきたものは、社会批判や体制への抗議を歌に託した政治的機能、歴史的・社会的な出来事、権力者の栄光を称える物語、遠方の情報、各家の系譜、生活教訓などさまざまであり、社会的に認められた特別な存在といえる。
彼ら特有の楽器として、弦楽器コラ(21弦のハープ)、バラフォン(木琴)、ンゴニ(4弦または5弦のリュート)がある。