終了 OMP第一回寄贈記念「石塚隆則展」

 

 

Open Museum Project

 

― みんなで美術館をつくります。

Open Museum Project 第一回寄贈作品 決定!

 

石塚隆則展

 

2011.09.14 wed 2011.10.09 sun

 

 

 

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石塚隆則 「夫婦岩」 2010Takanori Ishizuka, A Nice Pair, 2010 Carved and painted camphor wood ...etc.

 

 

 

このたび、「みんなで美術館をつくります」をテーマに 2006 年より活動してまいりました

Open Museum Project (オープ ンミュージアムプロジェクト 代表・関 昭郎 東京都現代美術館 学芸員)の

第一回目の美術館寄贈作品が決定いたしましたのでご案内申し上げます。

Open Museum Project は、美術館との新しい接点をつくる事を目的に誰もが参加できるプロジェクトとして、

美術館への作 品寄贈を提案してまいりました。このたび、第一回寄贈作品として、

現代美術家 石塚隆則(いしづかたかのり)氏の木彫作品 「夫婦岩」を東京都現代美術館(東京都江東区)の

コレクションとして寄付することが決定いたしました。(2011 年 9 月 1 日現在 申請中)。

これを記念いたしまして2011年9月14日(火)より 「石塚隆則展」を開催いたします。

 

 

 

プレスカンファレンス:9 月 24 日(土) 17:00-

*ご出席の方はFAX又はメールにてお知らせください。

 

オープニングレセプション:9月 24 日(土) 18:00-20:00

 

 

会期:914日(水)〜109日(日)
  16:00-24:00(日曜14:00-22:00)

 

会場:TRAUMARIS|SPACE

    〒150-0013 渋谷区恵比寿 1-18-4

  NADiff a/p/a/r/t 3F

  TEL 03-6408-5522

  info@traumaris.jp

  http://www.traumaris.jp

    定休日 月曜祝日

 

 

 

公式HP:http://openmuseum.net/

 

Open Museum Project 発起人(50 音順)

 

植田友宏(ウエダジュエラー 取締役社長)/住吉智恵(アートプロデューサー・TRAUMARIS 主宰)/鈴木芳雄(編集者・美 術ジャーナリスト)/関 昭郎(東京都現代美術館 学芸員)/遠山正道(株式会社スマイルズ 代表取締役社長) /東泉一郎(higraph 代表・デザイナー, クリエイティブディレクター)/山口裕美(アートディレクター・山口裕美コンテンポラリーアートラボ) /トム・ヴィンセント(TONOLOOP NETWORKS.Inc 代表)

 

事務局


神戸謙二(Kambe Sons,Ltd.代表)/板屋真菜子(jubilee 代表)/合田裕紀子(伊藤忠ファッションシステム株式会社) /長谷川弘佳(mount inc. web デザイナー)/近藤彩乃(株式会社バンダイナムコゲームス)

 

 

 

 

石塚 隆則 略歴

 

1970 年 神奈川県横浜市生まれ/2001 「裸の大宇宙」ル・デコ(東京)/2002 年 「飛び出せ! 青春 番地」恵比寿ザズゥ(東京)/ 2003年「モアモアラブ」小野画廊(東京) 、「コミュニケーションブレイクダウン」小野画廊(東京) 、「白い恋人たち」小野画廊(東京)/ 2004 年「カフェ・イン・水戸 2004」 、水戸芸術館 (茨城)「vita」リトルモア・ギャラリー (東京)、「Landscape of White Lovers~白い恋人 たちのいる風景」、ラフォーレ原宿/2005 年 「タベルちゃん」リトルモア・ギャラリー(東京)、「Wa☆ショイ!」マキイマサル・ファインアーツ (東京)/2006 年 「magical art life-あるコレクターの世界」 東京ワンダーサイト渋谷、「毳者~ケモノ」DISCO(横浜・北仲ホワイト)/ 2009 年 「霊獣」nca | nichido contemporary art (東京)/2010 年 「夫婦岩」 H.P.FRANCE WINDOW GALLERY(東京)

 

 

 

 

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第一回寄贈記念展「石塚隆則展」によせて

 

山口 裕美 (Open Museum Project 発起人/アートプロデューサー)

 

 

 石塚隆則の絵画作品に非凡な才能を感じ、取材のための連絡を取ったのは、もうだいぶ前のことになります。そもそも石 塚隆則の作品は、好きというよりも、気にかかる、心のどこかにひっかかる作品でした。小動物を描いた作品が多く、大胆な 色使いの奇妙な絵画で、強い印象を残し、看過することが出来ませんでした。本を書くために御世話になり、その後、少し時 間が経ったところで、彼から1通のメールが届きました。そのメールに添付された写真には、絵画からそのまま飛び出した動 物たちが、木彫の姿でアトリエいっぱいに立ち上がっていて、衝撃を受けました。

近年、現代アートの1つの傾向として、1 人のアーティストが写真や絵画、立体、映像など表現のエリアを広げる傾向があり ます。石塚隆則も絵画と木彫の両方を両輪のようにして、制作に励んでいます。特に木彫の方はアメリカ先住民のトーテムポ ールのような土着的、呪術的な雰囲気もあるし、生まれて、喰らって、交尾して、生んで、死んでいく欲望に忠実な動物たちの 生命のサイクルを彩色木彫で表現する手法は、日本の木彫の伝統を踏まえた、直球の挑戦のように思われました。アトリエ が埋まるほど作品が溜まったので、2009 年、私の企画で京橋の nca で「霊獣」展を開催、石塚隆則の木彫作品は世の中へ のデビューを果たしました。

彼の作品には、古代から日本人の DNA に刻まれた自然との一体化を尊ぶような折口信夫的な世界観が感じられ、外部か らの「まれびと」を抵抗なく受け入れてきた素直な古代の人間の香りがします。そのことが、現代人に引っかかる感覚として、 何ものかを示唆するのだと思います。

Open Museum Project の寄贈作品に選ばれた「夫婦岩」は、彼の彫刻シリーズの中でも、エポックとなる作品で、ちょうど 娘という命が生まれ、彼自身が父親になる直前のものです。日本美術史を眺めていると、それぞれのアーティストの代表作 は、そうした個人史と密接なことが多いようです。アート作品は必ず、何かと何かを繋ぎます。「夫婦岩」も間違いなく、その役 を担うことでしょう。石塚隆則の代表作「夫婦岩」が、私達の未来に受け継がれ、2011 年という時代を語り繋いでくれたらと願 っています。

 

 

 

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「白い恋人たち」 2003 White Lovers, 2003 Mixed media

「 毳者1 」2006 KEMONO 1, 2006

acrylic on canvas

nule 2009 nule , 2009 Carved and painted camphor wood...etc.

 

 

 

第一回の作品寄贈にあたって

 

関 昭郎 (Open Museum Project 発起人/東京都現代美術館 学芸員)

 

 

90 年代に文化へお金をかけるべきだという議論が高まり、日本の美術館も世界と並ぶものにすることも盛んに話題にされま した。しかし、経済状況が悪化するとその多くの論点は説得力を失ったように思えます。そこで話された専門的な質を高め、 来館者へ提供するサービスや施設を充実させることは必要なことですが、いかに美術館と人々との距離を近づけていくかも 同時に考えていかなければならなりません。

近年、特に現代美術の分野ではボランティアとして、一般の方々が作品制作やワークショップに参加することが一般的に なってきました。また、私が現在、勤務している東京都現代美術館では、コレクションの解説ボランティアとして 30 余名の方 々が活動されています。社会人であるボランティアの方々が、生活の軸としてこの活動を楽しんでおられる姿に、私には大き な可能性を感じています。美術館の活動に能動的に関わることは、アートをよりよく知ることができるもっとも楽める方法であ ると言えます。

美術館の活動は多岐にわたるので、人々が関わることのできることはそれだけではないはずです。私は美術館の常設展 示室に、多くの人が共同で購入した作品が飾られたならば、すてきな光景になるだろうとイメージしました。私たち、美術館の 学芸員の仕事は 100 年後の人々が現在とほぼ同じ状態で鑑賞できるように作品を管理することですから、作品を寄贈すれ ば一世紀後にもそれは残ることになります。これは理想的なマッチングに思えました。

よく知られているようには欧米の美術館には個人からの寄贈による作品が数多く寄せられます。大英博物館やワシントン・ ナショナル・ギャラリーのような大美術館も個人コレクションの寄贈が基礎となっています。とはいえ、現代の日本でこれらと 同じ方法をとることは困難ですし、必ずしも私たちのやるべきこととは思えません。考えなければならないのは、誰でもが参 加できるオープンなプログラムです。

そこで売り上げの一部を寄贈作品の購入に充てる目的でプロダクトを制作し、ミュージアム・ショップで販売していただくこと を思いつきました。幸いにして現在のメンバーの協力により 2008 5 月より、美術家の須田悦弘さんとウエダジュエラーの コラボレーションによる《金の雑草》ほかの販売を開始することができました。さらに、以前よりチャリティーに関心の高かった メンバーの遠山正道が 2009 9 月に自身のショップである PASS THE BATON でチャリティー・プログラムを立ち上げ、そ のなかのアート支援活動として Open Museum Project を組み入れてくれました。

Open Museum Project を呼びかけたのは東京都庭園美術館の学芸員であった 2005 年のことでしたが、それから 7 年の 時間をかけて、今回、ようやく第一回の寄贈を進めることができました。メンバー一同、これをきっかけに第 2 回へと発展して いくことを目指しています。

近年、チャリティーの考え方は急速に広まりましたが、文化に対するそれは必ずしも一般的とは言えません。しかし、あたり まえのように思える文化を享受すること、自由に表現すること、自分たちの幸福を考えることは実はとても失われやすいこと なのです。そのためには活動なり、寄付なりで多くの人が意志を示すことはとても大切なことです。私たち Open Museum Project は、これからもオープンな形で美術館、文化活動と人々の新しい関係を考えていきたいと思います。

皆様のご支援とご協力をお願いいたします。

 

 

 

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Open Museum Project


プレスカンファレンスのご案内

 

2011924日(土) 17:00-

 

会場:TRAUMARISSPACE

    〒150-0013 渋谷区恵比寿 1-18-4 NADiff a/p/a/r/t 3F

 

登壇者:
 

Open Museum Project 発起人
鈴木芳雄 (編集者・美術ジャーナリスト)

関 昭郎 (東京都現代美術館 学芸員)

遠山正道 (スマイルズ代表取締役)

山口裕美(アートディレクター)

 

第一回寄贈作品作家 : 石塚 隆則

 

 

 

ご出席希望の方は下記ご記入の上 9 22 ()までに

FAX 03-3468-8367又はmailinfo@tmpress.jpにてご返信ください。

 

お名前

貴社名又は媒体名

電話番号

メールアドレス

 

 

 

 

お問合せ・広報用お写真ご希望の方は以下担当までご連絡ください。

TAIRA MASAKO PRESS OFFICE

担当:平昌子

151-0053 東京都渋谷区代々木 5-15-10-810

Tel./Fax.03-3468-8367

Mobile.090-1149-1111

E-mail: masako@tmpress.jp

 

 

 

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